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約束をしよう。 コト。 シャーペンを投げ出す音が静かに響く。今日に入ってから何度目かなんて考えるのも鬱陶しいその音に、思いっきり顔をしかめて翼が雑誌から顔をあげた。 「将、お前に集中力はないわけ?」 そう声を掛けると、机に向かっている将の方が揺れる。そして、ゆっくり振り向いた。 「・・・だって、今日は日曜なんですよ?」 そう、今日は日曜日。しかも空は快晴、風向き良好。なんと言うか、これ以上ない程のサッカー日和。いつものクセで早く目が覚めた将は、この天候を見て迷わず河川敷に向かおうと計画していたのだけど。 それは突然の来客によって急きょ変更されてしまった。 確かに、テストが近いと言った記憶はある。でも、受験の日取りを聞いたときに、自分の試験もその辺りなんだと伝えただけで、確か日にちまでは言っていなかったと思うのだけど。突然の来客、椎名翼は、有り難い事にきちんとテストの日取りを把握してやってきた。 翼には聞こえないように、小さな溜息をつく。 受験に合格した1つ年上の恋人は、今年の4月から高校生になる。本来なら両手をあげて喜ぶべきなのだろうけれど、将は表面上笑顔ながらも喜びきれずにいた。 いままでも学校が同じ訳では無かったけど、それでも同じ中学生とゆう事で、お互いの行動がだいたい把握できていた。が、高校に上がれば訳が違う。行事もずれるだろうし、何より遠い。そうなれば必然的に。 (なかなか会えなくなるだろうな・・・) 何度考えついたか分からないその結論は、気分を落ち込ませるには十分で。思わず溜息をつく。 小さく息の漏れる音が耳に入る。その聞き飽きた音に、雑誌から目を離さないまま翼も溜息をついた。 めでたく受験をクリアした自分は、今年の春から高校へ進学する。この一つ年下の恋人がそれを気にしている事は、結果を報告したときから何となく感じていた。 今までも確かに学校は違ったし、当たり前ながら自分は一つ年上だったが、それでも同じ中学生だった。それが将を安心させていたことは明確で。だけど自分が留年なんて冗談じゃないし、まさか将が飛び級なんて、ここはどこだとゆう話になってしまう。 そこで、また将の溜息が聞こえる。それを聞いた翼は、静かに雑誌をおいてから、四つん這いで将に近づいた。 「っわあ?!」 翼に後ろから両肩を引っ張られて、まさかそんな事をされると思っていなかった将は勢い良く倒れ込む。 「つ、翼さん?!」 「将、それはすぐに出掛けられる格好?」 翼が胡座をかいて座っていた為に、その足に頭を預けている体勢になってしまって。起き上がろうにも、翼の腕が将の方をまだ掴んでいる上に、顔の距離が近いので無理に起き上がる事も出来ない。 「え、あ、はい。一応。」 「上等、じゃあ行くよ。」 それだけ言うと、将を無視してとっとと部屋を出ていってしまう。将はイマイチ頭がついていかなかったが、とりあえずノートを閉じて追い掛けることにした。 適当に翼のあとを着いて行くと、翼が立ち止まったのはいつもの見慣れた河川敷。 「・・・将、ボール持って来なかったわけ?」 「えっ。取ってきます!」 本気で慌てて駆け出そうとする将のフードを掴む。 「良いよ、時間が勿体ない。ないならないで適当に話でもすれないいだろ?」 フードを離すと、滑り落ちない程度に斜めっている草むらへ寝ころぶ。将も翼に掴まれたフードを直してから、翼に倣って草むらに腰を下ろした。 適当に話をしようと言った翼が黙っているために、将は何を話したら良いか分からなくて沈黙が流れる。 「決めた。」 言葉と同時に翼が勢い良く起き上がる。突然、起き上がった翼に驚いた将は、思わず返事を返すのを忘れてしまった。が、そんな事は構わずに翼は続ける。 「将、日曜日は空けておいて。」 「・・・はい?」 「絶対な。他のヤツとの約束は日曜以外にしなよ。」 聞き返した筈の言葉が承諾と受け取られて、勝手に会話が進んでいく。一人で納得してまた草むらに寝ころんでしまった翼に、将が恐る恐る話しかける。 「・・・どうして、ですか?」 「ぼくと遊ぶから。」 寝ころんだまま、視線だけが将の方に向けられる。質問には答えられているのだが、将の頭の中では、まだ結論まで行き着かない。 「日曜日は、何があっても絶対に遊びに来るから。」 「・・・はい。」 翼の言おうとしている事が少し分かった気がして、将の返事に嬉しさが覗く。 「絶対に、遊ぼうな。」 「はい!」 その日から、将にどんなに頼んでも、日曜日だけは遊べなくなったとゆうのは、また別のお話。 |
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いい加減に文章がマンネリですね(涙)。ラブラブを目指したのにー!修行が足りません。 最後まで読んでくださって有り難う御座いました。
管理人、雛谷色葉。
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